伝統に挑戦する日本の女性たち:相撲界の障壁を打破
日本の女性たちは、相撲界の長年の伝統を打破し、競技を続ける道を切り開いています。女子相撲の成長と未来について、選手たちの訓練風景を追いました。

APの写真が示す、伝統に縛られた相撲界で障壁を打破しようとする日本の女性たち
東京(AP)— 数世代にわたり、相撲は神道と深い関わりがあり、そのため女性は土俵に上がることすら許されていなかった。参加すら許されなかったのだ。
現在も女性はプロの相撲には参加できないものの、アマチュアレベルでは600人以上が競技を行っている。AP通信は、その中から数人の選手たちが練習している様子を取材し、タイ・バンコクで開催される今週末の相撲世界選手権に出場する選手たちも取り上げた。
2016年から、日本中の女の子たちが、東京から約600キロ西に位置する鳥取城北高校に集まり、国内最大の女子相撲クラブで1週間の合宿を行っている。
近年、参加者数は2倍以上に増加しており、24歳のコーチで卒業生の加藤菜々さんは言う。
加藤さんは小学生の頃から相撲を始め、都内の大会では、県大会で優勝したにもかかわらず、会場が男子のみの参加を許可していたため、出場できなかったことを思い出す。その排除は、女性相撲の普及を推進する意志を強くしたという。
慶應義塾大学相撲部では、男女が並んで練習をしている。その中には、2024年のミドルウェイト世界チャンピオンであり、1919年の創部以来初の女性部員である22歳の長谷川理央さんも含まれている。
男性は胸を裸にし、伝統的なまわしを締めて競技するが、女性はスパンデックスのシャツとボディースーツの上にまわしを着用する。これは、文化的な節度や体型に対する期待が影響している。女子相撲選手はしばしばからかわれることがあり、それが原因で競技を辞めることもある。
「相撲において、男女の区別がなく、女の子たちが自由に練習し、大人になっても続けられる世界を望んでいます」と、2023年の世界チャンピオンであり、フルタイムで働きながら練習を続けている27歳の久野愛理さんは語った。