スラ代表の重賞を斬るっ!~2021毎日王冠 京都大賞典

天皇賞に向けての重要な一戦!

毎日王冠と京都大賞典は秋の天皇賞に向けての重要な一戦に位置付けられていて、それぞれの1着馬には優先出走権が与えられます。

ですが!

毎日王冠はまだダノンキングリーといったG1馬が出てくるものの、京都大賞典のほうは人気筆頭になるであろう馬はアリストテレスと、決してレベルの高くないメンバーになっています。ひとえに近年のクラブ所有馬がG1にぶっつけで使ってくることや、馬の使い分けにより、強い馬がなかなか集まらないのも事実です。

これは今の日本の競馬が短距離志向になりすぎで、なおかつサラブレッドクラブありきに偏っている弊害ではありますが、そこに強い馬が多いというのも事実。

クラブとしての利益やビジネスとしての運営が優先されるのは仕方のない事ではありますが、こんなヤワな競馬の有り様では、凱旋門賞制覇など実現しないのは古くからの競馬ファンなら誰でもわかることです。

年寄りのグチになるのでやめますが、凱旋門賞を本当に日本の馬で勝ちたいのであれば、それ専用のトレーニングコースや、トライアルレース、重賞レース等を別で用意するくらいの意気込みをJRAが見せて欲しいと思いますね。

話がヒートアップして横道に反れましたが、まずは毎日王冠から検討していきます!

1800メートルという距離

毎日王冠は東京コースの1800メートルという非根幹距離で行われます。マイルよりも長く、2000よりも短い仕掛け所の難しい距離です。非根幹距離とは単純に400で割りきれない距離になります。

1800メートルだと1、2コーナー内側のポケットからのスタートになり、ロンシャン競馬場のフォルスストレートような緩いカーブを曲がっていきます。向こう正面に出るまでにそこそこ長く、外枠でもある程度位置取りの自由が利くので、枠の有利不利は考えなくて良いですね。

芝の状態が良い時は前残りももちろんありますが、ラストの長い直線での追い込みも目立つレースです。前述したように、初めのカーブが緩いから、ほとんど1600メートルのようなワンターンのコースと変わらないため、器用な立ち回りよりかは純粋な脚力が重要になるレースです。かといって、マイルのようにスピード任せだと最後まで持たず、あまりじっくり構えても前を捕らえきれない可能性を残す、かなり騎手の腕が利くコースでもあります。

でもそんなの関係ねぇ!

過去4年の勝ち馬は全て国内外のG1の勝ち馬になっており、ワンランク上の力を見せて他馬をねじ伏せています。今年の登録馬では2年前の覇者、ダノンキングリーが今年の安田記念以来のレースで出走してきます。今回はしっかりと調整して出てこれるかは分かりませんが、グランアレグリアを撃破した末脚を考えれば、このメンバーの中では最有力でしょう。

G1レベルで言えば、NHKマイルを勝ちきり、安田記念でも3着に入ったシュネルマイスター。キングマン産駒で芝のレースで大成してるのが当馬だけなので、成長力などは正直信用出来ませんが、あのハイレベルの安田記念を3着した基本的な能力は、間違いなく高いと考えます。

人気薄の狙いどころ

実力馬を推奨するのは簡単な事なので、狙い所として面白そうな馬を最後に挙げておきます。

今年に入ってから見事に復活して、その勢いで安田記念にまで出走したケイデンスコール。NHKマイルを2着したあとは低迷していましたが、今年の京都金杯を勝った後は中山記念でも2着、マイラーズカップも勝利と、本格化の兆しがあります。安田記念はメンバーレベルも高く、10着と敗れましたが、夏をしっかりと休養して万全の情態であれば、引けをとらない実力があると思います。母父がハーツクライとまだまだ成長の可能性も残しているのも魅力です。開幕の東京の馬場は多少心配ですが、岩田騎手の手腕もあり、相手本線に狙うのも面白いと考えます。

阪神2400なら負けられないあの馬!

次は京都大賞典ですが、今年も京都コースは改装しているために、阪神コースの2400で開催です。

この「阪神2400メートル」で考えた場合負けられない馬がいますね。

そうです、菊花賞でコントレイルの2着したアリストテレスです。今年の春の天皇賞でも最後の最後に伸びを見せての4着、長距離は走る方です。成績を見ると、AJCC賞勝ちまでは安定していますが、2着が多いのが特徴です。こういう馬は一見強そうに見えますが、勝ちきれていないぶん何かしら「問題」がある馬の可能性が高いです。

公に伝えられているのは、エピファネイア産駒特有の気性の悪さですが、ひとえに気性難と言っても、いくつかのタイプがあります。

大きく分けると、「制御が出来なくなるタイプ」と「やる気を出さないタイプ」になり、アリストテレスは主に後者のタイプの主張が強いです。春の天皇賞でも最後の最後で伸びたように、走る気になりさえすれば、力を発揮しますが、なかなか騎手の技量があっても難しいです。

しかし、今回は鞍上がミルコデムーロ騎手に変わることで劇的に変化する可能性を秘めます。もともと外国人騎手は「馬のやる気のコントロール」に長けていると言われますが、ミルコ騎手は特にそこのところが秀逸です。数年前のG1での毎週の活躍はまだ記憶にあると思います。

実際ミルコ騎手はアリストテレスにも騎乗していて、2戦2勝。同馬にとってこれ以上ない条件が揃ったと考えます。

狙うは阪神巧者の成長株!

こちらのレースも面白そうな狙い所を挙げておきます。

世代レベルが高いとか低いとか、よく話題になるコントレイル世代ですが、アイアンバローズもその1頭。3歳の時はまだまだ成長過程で、実力をフルに発揮することは出来ていませんでした。

今年に入ってからは阪神と東京の2400メートルで連勝。オルフェーブル産駒に多い3歳後半からこの時期にかけての成長にも期待ができます。相手は重賞の常連達ではありますが、自身が得意としている阪神コースであれば、互角以上の闘いが出来ても不思議はないと思います。

過去の成績が奮わなかったレースは、後方待機の形を取っていましたが、近2走はしっかりと位置を取りに行っての競馬が出来ており、開幕週の速い馬場にも対応は可能と見ます。

好調馬を探せ!

両レースの好調教馬を探します。まず毎日王冠ですが、こちらはデキの良い馬が多く、どの陣営もしっかりと馬を作ってきている印象。全体的に動きも良く、調教で選ぶのは迷うところ。

京都大賞典の方はそこまで強く追っている馬は見当たらず、注目のアリストテレスはデムーロ騎手の手でしたが、併せ馬で遅れていて、調教内容としてはあまり良くないですね。調教で突出した馬がいないため、基本的に実績を中心に考えても良さそうです。

毎日王冠から3頭、京都大賞典は、さしあたって2頭挙げておきます。

毎日王冠

ヴァンドギャルド 特★★★★★

栗東ウッドで単走。文句なしに特評価です。この馬の調教を良いと思うのはおそらく初めてだと思います。全体的な馬体の印象が変わっていて、前カキの力強さ、身体の使い方など全てにおいてパワーアップしています。力感がすばらしい反面、逆に速い馬場はどうかと思ってしうほどの見上げた成長だと思います。

ケイデンスコール 特★★★★★

栗東坂路で単走。岩田騎手を背に、終始馬なりのまま圧巻の動き。坂下から上まで一直線に、一気に登坂する様子からも精神と身体のバランスが合っていて、まさしく人馬一体の稽古です。

シュネルマイスター ★★★★☆

美浦のウッドで併せ馬、先着。正直、NHKマイルの時の方が走りの凄みはありましたが、今回も休み明けとしては十分な動き。ルメールが軽く促すと、即座に反応して、並走馬を突き放す瞬発力は本当に優秀。走れる体勢にあります。

京都大賞典

ディアマンミノル ★★★★☆

栗東ウッドで併せ馬。馬場の外側を大きく使って、直線はかなりの追走でしたが、ラストにはきっちりと併せた相手をねじ伏せます。前回の札幌の時も調教は良かったですが、今回はそれ以上の動きで調子は上がってきています。

アイアンバローズ ★★★★

栗東坂路で単走。全体的にタイムは出していませんが、力のこもった走り。ラストは数字よりもスピードの落ちはなく、しっかりと走りきっています。このメンバーに入ると実績は見劣りしますが、まずまずの作りをしています。

好メンバーが揃う秋の天皇賞に名乗りを挙げるのはどの馬でしょうか!レースを楽しみにしましょう!