スラ代表の重賞を斬るっ!~2021レパードステークス・エルムステークス

荒れるローカルダート重賞!

週始めの記事でも少し書いたように、最近のダートのオープン特別や重賞は、開催ごとに馬の順位が変わるようなレースが多いです。とくに3歳限定のレースでは顕著で、一貫とした強い馬がいません。

1頭に焦点を当てて馬券を検討していても、あるレースではこの馬に勝っていても、他のレースでは負けているようなことが多々あります。実力がどれも似たようなものということもあるのでしょうが、強い馬同士をぶつけないような配慮や、馬たちの間で勝ちを分け合っている感があります。

ダートのオープンレースや重賞レースの数が少なく、多少は仕方のないことだと思いますが、今年の3歳限定の春のレースは特に酷い状態でした。

そんなこともあり、大井競馬場で行われた交流レースのジャパンダートダービーは、中央の馬が逃げる地方の馬を捉えきれないという体たらくぶり。(12番人気、単勝約130倍の逃げ馬) また、6月のユニコーンステークスも3連単が80万円になるほどの穴馬券が飛び出しています。

穴党の人にとっては予想のしがいはあるのでしょうが、一競馬ファンとしては、強い馬同士が叩き合いをしてこそのグレードレースであり、強い馬が勝つべくして勝つのを見たいという所です。そこに思いもしない穴が飛び込んでくるのであれば、それはそれで面白いし、それもまた競馬。始めから予想も出来ないほどレベルの低い争いは正直見たくはないです。

ともあれ、予想家の端くれとして、こういうレースもしっかりと予想しなくてはいけません。まずは「低レベル」の3歳限定レパードステークスから検討していきます。

オープン馬を探すのに一苦労

登録馬が22頭と数が多かったですが、なんとその内の16頭が1勝クラスを勝ち上がったばかりで、2勝クラスを勝っている馬は7頭しかいません。いくら夏の時期とはいえ、ここまでのレベルの低さには呆れるしかないです。

3歳限定戦だから、2勝クラスを勝っていればオープン扱いですが、さすがに重賞どころかオープン特別すら勝ってない馬だけが出走する重賞もどうかと思います。

こういう場合の考え方としては条件戦と同じく、コース傾向と展開、馬場状態で着順を予想したほうが当たっても外れても潔いです。

新潟のダート1800メートル

新潟のダートコースは距離を問わず、砂が軽くタイムが速いために、前有利な傾向があります。広いイメージのある新潟コースですが、ダートコースはそれなりにコーナーもきつく、ラストが平坦なため、前目の馬がスピードを保ったまま止まらないことが多いです。そんなこともあり、気性の関係などで、完全に後ろから行く馬は避けたほうが良いでしょう。

これは馬場状態が多少悪くなっても変わらず、前狙いで問題はないと考えます。とはいえ、レースは水物。予想以上のハイペースになることも想定して、後ろからの馬も2頭くらいは考えておいた方が良いです。

前目の馬で安定した能力を発揮しているのは、芝からダートに転向したルコルセールが総合的に見て一番だと考えます。

前走の函館の渡島特別では小回りにも対応し、あっさりと古馬を撃破。ユニコーンステークスと同日の重馬場でも難なく走っており、ダートでの自在性が高い馬です。どちらかというと良のダートの方が良い馬なので、天気は少し心配ですが、新潟の1800メートルを先頭で走りきる下地はありそうです。

格から言えばメイショウムラクモでしょう。伏竜ステークスではゴッドセレクションに水を開けられましたが、そのゴッドセレクションはジャパンダートダービーで最後まで勝ち馬を追い詰めた馬。前走の圧勝からみてもタイムの速いダートが得意で、平坦な新潟コースでもかなり期待できると見ています。

人気にならなそうな所ではハンディーズピークにチャンスがあります。後ろからの競馬になったもちの木賞を除いては前目から安定した走りをしています。そのもちの木賞でも終始外を回る苦しい競馬で、その中でもラストはしっかりと脚を使っているだけに、やはり番手の競馬をしてこその馬だと考えます。エンジンの掛かりが遅いだけに新潟コースで先行できれば、しぶとい粘りを見せてくれそうです。

後ろから届きそうなのは?

クリーンスレイトが除外になったので、後ろから行く有力馬が1頭いなくなりました。オセアダイナスティをはじめとした快速馬が前を行く展開になるはずで、ペースはひょっとしたらかなり速くなるかもしれません。

いくら前が有利な新潟ダートと言えど、未曾有のハイペースで前が雁行すると、後方の差し馬の台頭も考えておいた方が良いです。

1勝クラスをダートで勝ち上がったノースザワールドに白羽の矢を立てます。芝ではイマイチ結果が出なかったためにダートを試しましたが、後方から1頭違う脚で差しきりました。相手関係がどうかも、脚力そのものは持っており、ペースによっては期待できる馬だと考えます。

もう1頭穴を挙げると、スウィープザボード。気性難が影響していて、安定した成績を出せません。馬場は重い方が良いので、今週の馬場状態を見て、重くなりそうであれば1発の期待をかけても面白いかもしれません。

こちらはそこそこの良メンバー

次は函館競馬場のエルムステークスを検討していきます。前述のレパードステークスに比べると重賞で活躍している馬もそこそこいるし、いわゆる古豪も数頭出てきます。ただやはり堅軸と呼べるほどの実力を持った馬はおらず、こちらも予想は少々難解です。ダート1700メートルなのは、1800メートルという距離を取るスペックが競馬場に無いからですね。

函館競馬場のダートコースは小回りでコーナーもきついですが、こちらは前残りだけで決まるというような偏りはそこまで無くて、後ろからの上がりに掛ける馬も考慮に入れたほうが良いでしょう。

とりわけ、函館や札幌コースなど、小回りで平坦なコースそのものに適性がある馬を中心に考えるのが良いでしょう。

そのあたりの観点で考えると、スワーヴアラミスとソリストサンダーの2頭になってきます。スワーヴアラミスは低迷していましたが、今年の北海道シリーズから復調気配があり、脚質も前目をから良い脚を使えるために馬券妙味は一番高い馬だと思います。

ソリストサンダーの方は、前走の交流重賞の活躍から人気が避けられないため、妙味は薄いですが、馬場状態も不問なので、軸に考えるのに適しています。

ペースは速くなりそう

番手でも折り合うことが難しいアメリカンシードを筆頭として、テンに速い馬が多く、ペースは間違いなく流れると思います。雨予報から重という馬場状態を考慮すると、潰れるようなハイペースになることはないでしょうが、中段やや後ろ目の馬が狙い時です。

この線で考えるとダンツキャッスルの差しが決まる可能性もあると考えます。2走前の大沼ステークスでは内枠から大外にブン回しましたが、ラストは1馬身の差をつける快勝。捲り気味に上がる競馬が出来る自在性もあり、重賞のここでも狙ってみたい1頭です。

もう1頭、小回りと年齢がどうかも、格と実績からはヴェンジェンスが有力になります。長い戦歴をもちますが、意外に北海道は初めて。G2の東海ステークスでのラストの脚が素晴らしく、エアアルマス、インティよりも遥かに良い競馬っぷりでした。小回りは小倉競馬場の経験だけですが、右回りも重馬場も問題もなく、人気次第では大きく狙ってみたい1頭です。

古豪の扱いは…?

ダートは活躍期間が長く、そこまで年齢を気にする必要はないですが、ウェスタールンドは9歳とかなり高齢になりました。前走はタイムの速すぎる小倉のダートで、さすがに後方からはきつい競馬になりました。馬体重もプラス18キロと、夏場の割には減ってなく、仕上げも中途半端な感じはしました。今回は叩き2戦目となり、ハイペースも後押ししてくれると思います。頭までは難しいですが、連候補には入れておきたい所です。

そして、久しぶりに復帰するケイティブレイブですが、休養も長くなり、ここは少しキツイ競馬になりそうです。身体の面の調子も微妙なところがあり、高い実力があるも、このレースに関しては様子を見た方が無難でしょうか。

好調教馬をご紹介!

台風の接近に伴う悪天候が心配されますが、新潟と函館への影響は雨だけなので、開催そのものは心配いらないでしょう。雨にも負けない精神力をもった馬を調教から探したい所です。

今回は両方のレースから2頭ずつ紹介します!


レパードステークス

スウィープザボード ★★★★★

栗東坂路で単走。ラチ沿いではありますが、一杯に追われたラストの伸びとスピードが素晴らしいです。夏バテも関係ないというような見事な追いっぷりに好感がもてます。夏場にこれだけ追えれば体調も良い証拠。もしかしたら夏に強い馬かもしれません。

ノースザワールド ★★★★☆

こちらも栗東坂路で単走。馬場のど真ん中を堂々と力強く登坂。気合いをつけられてからの反応も良く、最後まで集中しています。ダートで2戦目と乗り方は難しいかもしれませんが、差し脚は確かです。

エルムステークス

ウェスタールンド ★★★★★

函館ダートで単走。少し気負いぎみではありますが、夏に負けずに身体の動きは素晴らしく、一回叩いた効果はかなりあったと思います。若いときに同条件での勝ちもあり、小回りでも心配はいらいと思います。

オメガレインボー ★★★★☆

函館ウッドで単走。強めに追われていますが、手脚の動きはかなり良いです。特に前足の掻き込みが力強く、状態は間違いなく良いです。近走の調子の良さと小回りの相性の良さにも魅力はあります。

今週も全馬無事にゴールを祈りましょう!