スラ代表のG1を斬るっ!~2021宝塚記念

前半戦が終わります

季節も梅雨に入り、競馬も夏競馬がスタートしています。今週はこの時期恒例となった前半戦のグランプリ、宝塚記念が開催されます。

梅雨ということもあり、阪神コースの馬場が例年読みにくいですが、今年は週なかではそんなに雨は降りませんでした。ですが、日曜日の天気は微妙で、また去年のように、当日の雨で馬場状態が変わってきそうです。

以前の記事にも書きましたが、雨に弱いピーキーな阪神コースは稍重でもかなりのグリップ力を失い、相応の体幹バランスと器用さが必要になってしまいます。ですが、今年のマーメイドステークスを見ても、前残り一辺倒ということはなく、追い込みも利いているのが今の馬場の特徴でしょうか。

クロノかレイパパレか

週始めの記事にも書きましたが、まずは今年の宝塚記念はこの一事につきると考えます。

成績や格から見ると圧倒的にクロノジェネシスの方が上です。海外でのレース経験もあるし、フィエールマンをはじめとした強い牡馬やアーモンドアイとの対戦もあります。それに力のいる芝は、馬場状態関係なく好走するパワーと根性を持ち合わせています。唯一心配な点は、海外遠征したときに20キロ近く体重を落としている事ですが、間隔も十分開いていて、そこまでの仕上げの難しさはないと考えます。

長い距離での重賞実績もあるし、長い脚だけでなく、それなりの瞬発力も持っているため、普通に走ることさえできればまず負けることはないでしょう。

対するレイパパレはここまで無敗で勝ち続けています。大阪杯以外は着差もそれほど離したわけでもなく、その割にはきっちりと危なげなく勝ち続けるというレースを続けています。

近走は先頭2番手からの押しきりですが、番手で脚を溜めての競馬をしたこともある馬です。馬体もそこまで恵まれてるわけでもなく、420~430キロのあたりでレースをしています。大阪杯をみても、体幹の強さと心肺能力の高さは秀逸で、その辺りが強さの鍵になっていると思います。

今回は距離を1ハロン伸ばした2200メートルという所に他馬も付け入る隙はあると思います。日曜日も雨模様で馬場は向くと考えますが、2200という距離に関しては未知数で、長い距離を好走した兄姉がおらず、血統としては強く推せません。

加えて今回はマークも厳しくなり、大阪杯のように簡単には行かせてもらえないと考えています。仮に「捨て身」で競りかける馬がいたとすれば、直線は失速するような悲劇も起こり得ると思っています。ただ、そういう「荒らし」がなければ1ハロンの延長くらいならこなせそうではあり、無難に上位争いに絡む可能性は高いと考えます。

2強牝馬を倒すのは?

成績からこの2頭が強いのはわかっていますが、それでも大阪杯のようなことは起こります。ですので、可能性的にこの2頭に勝てる馬を探していきます。

去年のジャパンカップを見てもコントレイルはかなりの実力馬です。そのコントレイルを負かす勢いを見せたアリストテレスはこの2頭に勝てる実力は持っていると考えます。

不良馬場のAJCC賞の勝ちから2走続けてイマイチな走りをしてしまっています。原因は斤量やら距離など色々言われていますが、1番はエピファネイア産駒特有の気性の悪さだと考えます。未勝利勝ち以降なかなか勝てなかったのもこの気性の悪さが原因だと考えていて、騎手が度々乗り変わっているのもその辺りが関係していると思います。

実力としては菊花賞2着が示す通り、かなり高いものがあるはずです。2200メートルという距離も心配ないし、馬場状態もコースも不問のオールラウンダー。それだけに近2走の走りに不満を持っている人は少なくないと思います。

エピファネイア産駒の牡馬は気性の甘い馬が多い傾向です。日本ダービーの直前で入れ込んだサートゥルナーリアは、名手レーンをもってしても苦労していたのは記憶に新しいでしょう。アリストテレスも目に見えるような形での入れ込みもありますが、騎手と馬との間でしか分からないような難しさを強く感じます。

ミルコデムーロ騎手が乗った時は完勝していることから、理想としては豪腕な外国人騎手の騎乗での変わり身を期待していますが、コロナの関係で当分は無理でしょう。ただ、今回はレジェンドの武騎手が騎乗します。気性の悪い馬が得意という訳ではありませんが、馬との相性は乗ってみないと分からないところもあり、ここはベテランの手腕に賭けてみるのも面白いと考えます。

勝ちきれない…あの馬は?

そしてもう1頭挙げるとすれば、どうしても勝つことができないカレンブーケドールでしょうか。馬の性格というものが災いしているらしく、ラストで前の馬を抜こうとしないレースが続いています。

数々のグレードレースで最強馬レベルの馬と戦ってきた実力は、この中に入ってもなんら見劣りすることはありません。デビューから掲示板を外したことがなく、相手なりに堅実に走ることは間違いないです。

馬場状態も不問で、阪神コースも前走で経験しました。あとは馬のヤル気1つということになりますが、こればっかりは当然読むことはできません。みどりのマキバオーのようにカレンブーケドールと会話できればよいのですが、現実はそう上手くはいきません。未勝利戦の時のマーフィー騎手の乗り方にヒントがあるように、戸崎騎手も勝たせようと乗り方を変えてくるはずです。正直、頭を取るほどの好走は望めないと思いますが、応援の意味も込めて、押さえには必要だと思います。

穴は出るの?

2強対決となると馬券的には固い傾向で、穴党の人は面白くないと思います。モズベッロにしてもキセキにしても重馬場で走ることは周知されていて、そこまで「穴」と言える存在でもないでしょう。

敢えてこの2頭以外の馬を挙げるとすれば、鳴尾記念を圧勝したユニコーンライオンになります。外国馬のNo Nay Never産駒で、函館の洋芝での連勝があるように、タイムのかかる芝が得意な馬です。馬場が重くなっても平気で、距離も2200位までなら持ちそうです。前走は確かに前残りの競馬でしたが、ラスト3ハロンを全て11秒台でまとめており、今回のような舞台に打ってつけの脚をもっています。

若い時は気性的に安定していなかった事もあり、実力を出しきれませんでしたが、2戦目のつばき賞では天皇賞馬のワールドプレミアと接戦しています。負けたレースですが神戸新聞杯の上がり32秒台での5着もあり、距離は2200であれば問題はないとみます。なにより500キロを越える馬体の割にはコーナーワークなどの機動力が高く、それ故に前走の中京コースでの圧勝があると考えます。チークを装着してからの3走はそれまでの鬱憤を晴らすような走り。人気のないG1という舞台で一発狙うのなら今回だと思います。

好調教馬をご紹介!

馬券的な可能性としては上記に挙げた馬が有力ですが、今週の調教からこのレースへの本気度を探っていきましょう。

はっきりとした強い調教をしていたのは3頭だけ。レイパパレ、シロニイ、アリストテレスの3頭。クロノジェネシスに関してはいつも通りの動きなので、特段心配はいらないと思います。

レイパパレ ★★★★★

坂路コースを速いタイムでラストまでしっかり伸びています。前走の激走の疲れはとくに感じません。相変わらずビシッとしたフォームで、体幹の強さが目立ちます。折り合いもしっかり着いており、2200メートルならなんとか持ちそうだと感じられます。

アリストテレス ★★★★★

今回は坂路での調教。そこまでの速いタイムは出していませんが、身体の使い方が良く、気合い乗りも素晴らしいです。不甲斐ないレースが2回続きましたが、このデキであれば、武騎手の手腕で上位も狙えそうです。

サウジダービーでの勇姿

先週のユニコーンSで、ピンクカメハメハが心不全のため急死してしまいました。サウジダービーでの本当に見事な走りは忘れることはありません。

残念ですが競馬はどうしても事故が起こってしまう競技です。私たちにはどうすることも出来ませんが、せめて、毎回無事を祈ることは忘れないようにしたいですね。